窯業系サイディングの注意点

窯業系サイディングを外壁に採用される方は非常に多いです。

ハウスメーカーの標準仕様になったりしているのでなじみ深い材料です。街中で見かける住宅の多くは窯業系サイディングです。

窯業系サイディングには2種類の標準的な張り方があります。

・縦張り

・横張り

の2種類です。

横張りが多く見られますが、これは横張りの方が施工性がいいため施工者側にとってはコストが安くなりやすいからです。ですので張り方を指定しない限り横張りで張られていくと思います。

縦張りは表面のパターンにもよりますが、水が下に流れやすく汚れが残りにくいです。

目地については、ハイグレードな製品を選択できれば目地レス仕様を選べるので予算との相談になっていきます。できれば目地レス仕様がおすすめです。サイディングの最大の弱点は目地にあります。目地さえ劣化しなければそうそう漏水が起こることはありません。さらに目地レス仕様には高耐久塗装もセットになっていることが多いです。

少し前置きが長くなりましたがここからが注意したいポイントです。

横張にはなくて縦張りにはあるものがあります。

それは中間水切りです。

どこ?

見にくくてすみません。ここにあります。

窯業系サイディングは一枚の寸法が455×3030(mm)となっているため、縦張りで3030mmを超える寸法の壁があると、一度見切り材というものをつけて新たな材料を張り出さないといけません。縦方向には重ねるための加工がされていないため水を入らないようにしないといけないからです。横張りではそんなことはありません。

水切りは外観に影響を与えてくるものになるので、たかが一本の線ですが気になる人は気になるかもしれません。外壁が張りあがったときに無くしたいと思っても、どうしようもなくなります。

なので計画段階から水切りを考慮して

  • あえて目立たせて水切りを外観のアクセントにする
  • 同一色にして目立たなくする
  • 一枚の張る長さの最大寸法を3030mm以内にして継ぎ目を作らない
  • ツートンカラーにしてサイディングを貼り分け色々なパターンを楽しむ

このような対策や応用策が考えられますので、水切りも含めた外壁全体を考慮したコーディネートにするとよいかと思います。

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